シーリング材の役割とメンテナンス
外壁塗装工事はシーリング(コーキング)工事が欠かせません。
外壁は1枚物ではありません。
そのため、壁材と壁材の隙間(つなぎ目)またサッシ(窓枠)廻りの周りは処理が接着、防水処理が必要になります。
これがシーリング工事です。
この他、躯体のひび割れや欠損の補修などにもシーリング材を用いて施工する場合があります。
しかし、単純に隙間を埋めたり、どこにでも充填すれば効果があるとは限りません。
今回はシーリングの役割、メンテナンス時期の目安について紹介します。
シーリングの役割➀
壁材と壁材の間、サッシ廻りなど、建物に存在する隙間を埋めるのが主にシーリング材です。
建物はパーツとパーツで組みあがります。
その為、パーツとパーツの間に隙間が生じます。
この隙間を埋めないと、雨水などが侵入し雨漏りが発生してしまいます。
シーリングは隙間からの雨漏りを防止し、建物全体の防水性を高める役割があります。
シーリングの役割➁
シーリング剤は時間が経過して乾いても弾力を保ちます。
弾力性も、このシーリング剤の大きな特徴です。
建物は揺れます。地震、周りの交通環境(高速道路、鉄道)など。
この揺れによる衝撃を緩衝するのクッションの役割も担っています。
また温度変化による外壁材の伸縮にもシーリングの弾力性が適応するため、外壁材の破損防止にも効果を発揮します。
シーリングのメンテナンス時期
シーリングのメンテナンスの時期は住環境によって異なりますが、紫外線や風雨の影響を受け約5年を過ぎたあたりから劣化がはじまります。
劣化が始まると、防水性、弾力性を徐々に失います。
特徴だった弾力は失われ硬化します。
硬化するとひび割れ、破断、やがては欠け落ち、中のつなぎ目が丸見えの状態になります。
こんな状態が見られたら注意!
シーリングのひび割れ・破断。
どんな小さなひび割れでも雨水が内部に侵入する恐れがあります。
現地調査の際に一番多くみられる現象です。
シーリングの痩せ
シーリングの痩せは経年劣化によりシーリング材に含まれる可塑剤が溶け出す劣化現象です。
これによりシーリング材の厚みが薄くなり隙間が生じてしまいます。
シーリングの硬化
こちらの画像は分かりやすく説明するため、極端に硬化した状態です。本来硬化はシーリングの劣化現象の初期にでる症状です。初期の硬化は見た目から判断がつきにくい症状です。目に見えるひび割れや破断はこの硬化が原因で発生します。
欠落とはシーリング材が剥がれ落ちなくなっている状態の事です。原因は主にシーリング材自体の寿命、充填の際の密着プライマー不足です。
劣化現象の経て欠落になります。
まとめ
シーリングは外壁で一番最初に劣化が現れる箇所です。
そのため、塗装をお考えの際のお問い合わせも、このシーリング材の劣化が気になってという方がほとんどです。
直接の雨漏りであったり、シーリングの劣化から壁材の反りや浮きの原因にも直結するため、非常に重要な役割を担っています。
触れてみて硬化が出ていたり、目で見てひび割れ、破断箇所が見られる場合は注意が必要です。
早期のメンテナンスが建物を守る秘訣です。