家の外壁や屋根の劣化は色褪せやチョーキングからはじまり、やがて素材のひび割れや変形、破損が見られるようになります。
鉄の劣化は進行すると錆びが発生します。
鉄は丈夫というイメージがありますが、錆びによる腐食が進行すると脆く、やがては孔があいてしまいます。
家でも意外な箇所で使われている鉄部。
今回はなぜ錆びが発生するのかをまとめていきます。
身の回りで発生する錆びの原因は、酸素と水です。
どちらか一方が無ければ錆びは発生しません。
鉄表面に酸素や水があると、化学反応によって表面から浸食される現象を腐食と言います。
腐食で溶けだした鉄と酸素、水が結びついたものが錆びです。
錆びは表面に付着した水によって発生しますが、水に塩分が含まれていると水が電気を通しやすくなります。
これによって錆びを起こさせる反応が早く進行するようになります。
そのため、海沿いなど空気中に塩分が多く含まれる地域は、錆びの進行が早いと考えられます。
結論から言うと、金属のほとんどが錆びます。
銅やアルミも空気中にさらされると、鉄同様で表面から金属特有の光沢が失われ錆びます。
錆びないと思われているステンレスも例外ではありません。
ステンレスは表面に保護膜が形成されているため、鉄に比べ錆びにくい特徴があります。
ですが、表面に酸性やアルカリ性の強いものが長時間接触していると、接触部の保護膜が形成されにくくなり錆びることがあります。
鉄を錆びないように、また錆びにくくするためには、鉄を保護する必要があります。
亜鉛メッキやガラス質のほうろうなど防錆技術は身の回りで使われています。
中でも一番身近なものが『塗装』です。
鉄を空気中に触れさせないよう覆うことが錆びから守る手段と言えます。
鉄は丈夫で建物の土台や骨組みに多く使用されています。
しかし放置し腐食が進むと大変危険な状態になります。
お住いですと、雨樋の固定金具や配管、また屋根の雪止めや板金、折半屋根、トタン屋根など。
弊社でも、お住いの調査に伺った際の鉄部の錆び発生率は高い傾向にあります。
一方で点検やメンテナンスをして、維持、保護された鉄は何年も活躍してくれる素材でもあります。
錆びにくい環境、錆びから守るメンテナンスで鉄も住まいも長持ちさせましょう。