屋根材の種類は大きく分けて4つの種類に分かれます。
陶器瓦、スレート屋根(コロニアル、カラーベスト)、金属屋根(トタン、ガルバリウム鋼板)、アスファルトシングル。
今回はそれぞれの特徴や、耐久性、劣化するとなる現れる現象についてになります。
陶器瓦の屋根
日本といえば瓦屋根!と言いたいところですが、この発想はいまや古いかもしれません。
ですがその歴史は古く、既存のお住いで最も多く使われているのがこの陶器瓦です。
4つ種類の屋根材の中でも陶器瓦の耐久性は50年から60年にもなり最長です。
私たちが調査に伺った際には100年近くにもなるというお住いもありました。
しかしながらその間には、メンテナンスは必要です。
一枚一枚並べて葺せるのも陶器瓦の特徴で、台風や地震などで動いてズレることもあります。
メンテナンスとして、ズレや落下防止の番線の巻き直し、古くなった漆喰の入れ替えなどが必要になります。
台風や地震などが起きた後は目視にてズレている箇所がないか、漆喰の欠けがないかなど確認しましょう。
↓の写真は陶器瓦でも現在主流の平板瓦になります。
スレート屋根(コロニアル、カラーベスト)
ご依頼いただく屋根の塗装で最も多いのがスレート屋根です。
この屋根材は非常に薄く軽量で、20年程前までは屋根材耐久強化のためアスベストを含ませていました。
しかしアスベストの発がん性が問題となり現在はアスベストが含まれていない屋根材が施工されます。
軽量で複雑な形状の屋根にも施工できるというメリットがあります。
その一方デメリットとして、屋根材のひび割れや欠け、剥離と、4つの屋根材の中では一番破損が出やすい傾向にあります。
劣化状態によっては、屋根の葺き替えやカバー工法による修繕が必要になる場合があります。
棟の繫ぎ目は板金で覆われていることがほとんどですが、経年劣化で板金の固定が緩み、板金が外れたり飛んでしまったというケースも。
外壁の劣化よりも確実にスレート屋根の劣化の方が先に現れます。
劣化が現れる前、一手先に塗装をする。また将来的に葺き替えやカバー工法の検討も必要です。
金属屋根(ガルバリウム鋼板)
近年の金属屋根の主流はガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板は、「アルミニウム」「亜鉛」「シリコン」の3つの素材を組み合わせて作られている、耐久性・耐熱性に優れた鋼板です。
近年、外壁材や屋根材に使用されることが多くなってきました。
また、スレート屋根からこの金属屋根に葺き替えたり、カバー工法をすることも主流になっております。
スレート屋根同様軽量のため、耐震性に優れているというメリットもあります。
メンテナンスの回数はスレートに比べて少ないですが、色褪せや物理的に衝撃が加われば凹んだり変形したりします。
耐久性は高いですが美観維持のためのメンテナンスは必要になります。
アスファルトシングル屋根
名前の通り、アスファルトを主成分とした屋根材です。
一枚一枚がシート状になっており、釘と接着剤を用いて貼っていきます。
表面には細かな石を付着させているため、色褪せが進行しにくいというのが特徴です。
一方、風で剥がれやすいのが欠点で比較的耐久性に劣る部分があります。
まとめ
屋根の劣化が進行すると、屋根材によって様々症状が現れ、お住いの危険性が高まります。
また毎日絶えず日光、風雨にさらされているため、他の部位より劣化が早い傾向にあります。
強風、台風の際の板金の捲れや屋根材の欠落は大変危険です。
また、ひび割れや破損箇所が多く見られる場合や、劣化の進行度合いによっては、葺替えやカバー工法をおすすめします。
目視にて異常が無いか確認したり、建物の周りに破片など落ちていないか確認するようにしましょう。
ただし、屋根に上るのは大変危険です。 調査は業者に依頼するのが賢明です。 メンテナンスで屋根の寿命を延ばしましょう。